よき便り 2016年2月

掲載日 2016年1月31日 日曜日   •   no comments   

 カトリック藤が丘教会へようこそ

Welcome to Fujigaoka Catholic Church!

2016年2月 カトリック藤が丘教会

よき便り(2016年2月)

「ヨブ記」と神義論

   世界では毎日のように悲惨な戦争や災害が起っています。天地の創造主であり、全知全能の神様は、なぜそのような悲惨な出来事が起るのを許されるのでしょうか。戦争やその他の人間が引き起こす悪については、人間の罪の現れだ、と説明できるかもしれません。しかし例えば、この前の東日本大震災で数多くの罪もない人々が命を奪われた事実の不条理は、どのように説明できるのでしょうか。それは誰かが言ったように、爛熟した社会で神仏を忘れて享楽的に生きる日本人に対する「天罰」なのでしょうか。

 

 この問題に関して思い出されるのは、旧約聖書の中の「ヨブ記」という長大な詩歌です。ウツの地に住むヨブは無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きていました。たくさんの子供と使用人、そして莫大な財産を持ち、貧しい人々や抑圧された人びとを助け、悪を裁き人々の指導者として尊敬されていました。ところがある日、突然に彼の子供たちがすべて殺され、すべての財産が奪われました。さらに彼は象皮病という恐ろしい病に罹り、眠ることさえできない痛みと苦しみにさいなまれます。彼の身体は衰弱して骨と皮となり、吐く息は悪臭を発し、誰も彼に近づかなくなり、彼は早く死にたいと、切実に願います。

 

 ヨブを慰めようと遠方からやってきた旧友たちは、ヨブの変わり果てた姿を見て声もかけられず、何日もヨブとともに悶え続けます。長い沈黙ののち、ヨブはこのような不条理を与えた神を訴え始めます。神への篤い信仰を持って正しく生きてきた自分がどうしてこんな目に遭わなければならないのか、と。これを聞いて友人たちは怒りはじめます。三人の友人たちとヨブは果てしなく論争を繰り広げ、それにもう一人の論客も参加します。ヨブに対する友人たちの批判点は二つです。一つは、完全に正しい人間などと言うものはないのだから、よく内省して罪を悔いあらためよ、ということ。つまり「天罰」論です。第二は、神がなさることを人間が判断するのは不遜であり、間違っているということです。だが、ヨブは批判されると余計頑なになって、自分の正しさと神の不条理を批判します。しかし最後には、嵐の中から神様が直接にヨブに語りかけます。ヨブはまさにこの時を待っていたのです。彼は神の声を聴くとすっかりおとなしくなって、素直に自己批判をするのです。なお、神様はこの時、友人たちの「天罰」論を否定しています。

 

 聖書学者の浅野順一は「ヨブ記」の解説書(岩波新書)の中で、神の摂理を刺繍の裏表になぞらえる聖アウグスティヌスの説明を紹介しています。人間は刺繍を裏からしか見ることができないので、何が何だか訳が分からない。しかし、神様の表の側から見ると刺繍はすばらしく美しい世界を表わしているのだ、というわけです。つまり、人間にとって神さまの摂理を完全に理解することは不可能なのです。だから、人間がするべきことは、神さまを信頼して神さまの導きを願いながら、神の子キリストの教えを学びながら出来る限りの努力を続けることしかない、のではないでしょうか。

 

 キリストの教会は、社会に対して開かれた共同体です。より多くの方々が、私たちのカトリック藤が丘教会の門を叩かれることを、お待ちしています。興味を持たれた方は、ぜひ日曜日のミサを覗きにいらして下さい。

 

過去の巻頭言・よき便り一覧はコチラから閲覧できます.

ミサのご案内 Mass Everyday

主日のミサ 土曜日 Sat 17:00
日曜日 Sun 9:30

平日ミサの日時につきましては教会事務所までお問い合わせ下さい。

所在地 Address 東急田園都市線「藤が丘」駅下車、徒歩約7分 横浜市青葉区柿の木台1-2

<お問合せ> 教会事務所 (045)973-4100 FAX(045)979-0506

お問い合わせ・ご質問は、教会事務所までご連絡ください

火曜日~金曜日   午前10時~午後4時

土曜日       午前10時~午後17時30分

日曜日       午前10時~午後1時

※都合により、事務所スタッフが不在の場合もございます。あらかじめご了承