3月巻頭言『待ち遠しい春』
主任司祭 鵜飼好一
ようやく春の兆しが見え始めました。梅の便りをはじめ、一日の日差しが少し長く感じられるようになりました。学校関係では年度の終わりの時期を迎え忙しそうです。教会も3月5日の灰の水曜日から四旬節を迎え、復活祭を迎える準備を始めます。今年は復活祭が4月20日と遅いので、いろいろとスケジュールを考える上で例年と比べやりにくさを感じています。皆様はいかがでしょうか。それにしても、春の訪れが待ち遠しく感じます。
春と言えば何よりも桜の開花をイメージしますが、今年はいつ頃から桜の開花が見られるのでしょうか? 冬から春へと季節の移り変わりを味わい楽しむ人も沢山いるかと思います。ちょっとした変化に気づき心躍らせる人々の繊細な心に触れると嬉しくもなります。
教皇様は度々アシジの聖フランシスコの自然に対するまなざしに触れられます。「兄弟太陽よ…、姉妹月よ…」と呼びかける彼のまなざしを、わたしたちも持つことができたら…と訴えます。聖フランシスコは世界中の多くの人々に愛され、慕われています。その霊名を頂いている方が多いことからも明らかです。「太陽の賛歌」や「平和の祈り」など、彼の祈りもよく知られています。
日本人は四季の変化に敏感に反応する習慣があるでしょう。四季の変化は日本文化に大きな影響を与えています。四季がはっきりしていることは日本の気候の特徴です。四季の変化は日本人の心に大変大きく影響していますが、それは神様の大きな恵みでもあるでしょう。豊かな自然の中にあってこそ人間の心も豊かになります。自然を愛することは神様を賛美することでもあるでしょう。
春を待ち望みながら、聖フランシスコと一緒に、このように素晴らしい世界をわたしたちにお与えくださる神様に賛美と感謝をささげましょう。神様がお造りになったすべての物と一緒に神様を賛美すること、それはイエス様の望みです。イエス様の心を心として賛美いたしましょう。